鉄人28ミリ
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Σの鉄人



iPodを、電子ブックとして使用して聖書を読むっていうのが流行っているそうであります。
昨日仕事で話をしていたときに、ふと思い出しました。
iPodの標準機能である「ノート」を使って読めるとあって、
データを配布している会社のサイトから、かなりダウンロードされているとのこと。
そういえば、今年初めに松下から電子ブック端末「Σbook」発売されていましたが、
その後あまり話題になっていないところを見ると、やはりいまいちなのでしょう。
(Σbookのサイトはこちら
発売当初から指摘されていましたが
●電子ブック専用の端末を買うメリットはあるのか?
●しかも定価は37,900円。高い。520g。一冊の本としては重い。
●次のページが表示されるまでの時間が、紙をめくるよりちょっと遅い。
→実際見たときに感じたのですが、1ページならまだしも、2〜300ページともなるとかなりのタイムロス。
未だにあれを持っている人に出会えませんし。
自分は昔、Palmに「asani.com」のニュース(テキスト情報のみ)を
ダウンロードして通勤中に見ていたことがありました。
あれくらいのサイズが限界なのかなあ。持ち歩くには。

やはり、電子ブック用端末を使うよりも、
現在普及しているモバイル端末の一機能として提供する方が効率がいいでしょう。
その一つの可能性として、iPodを使うという手はかなり現実的だと思います。
カラー液晶も出たことですし。
携帯電話を使うという手も、
コンテンツの課金システムが確立されているので
出版社などのコンテンツホルダーを巻き込み易いかと思います。

数年前から、電子ブックって話題にはなるのですが
普及への決定打が欠けている状態が続いています。
(個人的には、紙の本じゃないと本って感じがしないので、普及しても使うかどうかかなり微妙ですがね)
いろいろ原因はあるのでしょうが、
リサイクル本の市場が急拡大したことも、
電子ブックの普及を妨げる要因の一つになってる気がします。
自分などは、本を貯め込むタイプなので、敢えて電子化する必要も薄い。
持って行くときは、ひょいって本棚から一冊だけ持って行きますし、
移動時間で何冊も読めるほど速読でもないので、複数持つ必要も無し。
本を貯めない人にとっては、読み終わった本を売る場所がたくさんあります。
古本屋とか、ネットオークションとか。
古本を売る場所がたくさんあるということは、
買う場所もたくさんあるということ。
なので、本が安く手に入ります。
Σbookを買うお金で、柳田国男全集を買えて、しかもおつりが来てしまうくらいに。

開発者の方が、「自分でも持ってみたい」と思うくらいのメリットがないと難しいのでしょう。

書籍の電子化で、思いつくメリット…
歴史史料のデータ化かなあ。
『平安遺文』とか『源氏物語』とか。
そう言えば、代ゼミの人気講師で大学の先輩にあたる吉野敬介氏は卒論で、
「源氏物語の中の「あはれ」と枕草子の中の「をかし」の数を全部数えた」とかという話を聞いたことがあります。(真偽の程は不明)
そういうような作業が、データ化されたらかなり楽になって
その次のステップの論説に時間を割けるわけです。

日常の生活で
電子書籍を使いたいって人は
いるのかなあ?
ちと、疑問。

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