鉄人、もう一人の急逝に唖然
巷で話題の破壊王・橋本真也の急逝に、ふと思い出したことが。
「そーいえば、橋本のモノマネをしていたサモアリナンズの平田さんは、どうなるのだろう」
と、久しぶりに開いたサモアリのページ。
なんか様子が変だと思って、全知全能のgoogle様にお伺いを立ててみたら、
サモアリの作・演出家・役者である倉森さんが4月に急逝、という日記にぶち当たる。
また一つ、好きな劇団が、減ってしまった。
サモアリを最初に知ったのは
下北の駅前劇場でやってた「恐怖!スライムピープル襲来」。
まだ遊気舎の座付きだった後藤ひろひとを見に行ったときだった。
小劇場に足を運ぶようになって、
劇場で半券をもぎられた時に渡される、
他所の公演チラシのなかに、デザインがすごく気に入ったのがあった。それがサモアリ公演の「ホームズ」のチラシ。
うのけいすけが役者をやっていたころだ。
結局、ホームズは見に行かなかったが、そのとき住んでた家に壁にはずっと貼ってあった。
ずっと貼ってあると、目につくので自然と気になるようになる。
いつの間にか、公演ごとに観に行くように。
一番印象に残っているのは「マクガフィン」だった。
あの仕掛けの組み方は秀逸だった。
社会人になってからも、
毎回観に行く劇団の一つだった。
あの倉森さんと小松さんの絡みが楽しみだった。
訳もなく始まるダンスシーン。
しかも、他のシーンはユルユルなのに、
妙にそこだけまじめ。
一ファンとして、今更ながらご冥福を祈る。
橋本のことを書いている場合じゃなくなってしまった。
以前、NHKの番組でサモアリが取り上げられていたことがあった。
その特集の終わり、倉森さんのコメント。
「記憶に残らない芝居をしたい」
確かそんなことを最後に行っていたように思う。
観ている間は楽しくて笑いっぱなしなのに
終演後、劇場の外に出ると、なんで笑ってたのかすっきり忘れている。この清涼感とも言うべき「観後感」がサモアリの真骨頂であり、倉森さんの思い描いていたものだったのかもしれない。
亡くなったという話を目にして、様々な記憶が思い出された。
記憶の忘却に打ち克つのは、容易ではない。
そのようなことを思った。
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